ワクチン接種と歯科治療について

木津川市城山台 西歯科クリニック 院長 西です。

 

オミクロン株が猛威を振るっており、既に3回目のワクチン接種が終わったり、予約された方も多いと思います。

 

新型コロナウイルスだけでなく、インフルエンザなどのワクチン接種をした時に、歯科治療はしてもいいのかと疑問に思われると思います。

 

日本口腔外科学会からの新型コロナワクチンと歯科治療についての提言が発表されておりますので、簡単に説明しますと、

 

歯科医院で行う手術は抜歯を中心とした、ほとんが小手術の範囲内に収まりますので、小手術を対象として、

 

◎接種前 1週間は小手術を避ける。

手術後、1週間後に実際に治癒状況を確認した上で、接種可能の判断をする。

◎接種後 3日間は小手術を避ける。

副反応が強い場合は軽減するまで避ける。

◎ただし、緊急的な処置が必要な歯科治療は上記にかかわらず行うべきである。

 

という提言がなされています。

※新型コロナウイルスはまだ新しい疾患のため、しっかりとしたエビデンス(根拠)が揃っているわけではありませんので、あくまでも現時点で得られる情報からの提言です。ですので今後、短期間の間に改定されたりする可能性もあります。

 

日本医学連合会・日本麻酔学会の提言からも、新型コロナウイルスだけでなく、インフルエンザワクチンを始め、「不活化ワクチン」と呼ばれる全てのワクチンはこの提言に従ったほうがよいと考えます。

 

ワクチン接種と義歯の装着や調整、詰め物・被せ物(インレー、クラウン)の装着などには特に影響がないものと考えます。

 

治療の予定とワクチン接種の予定が近い時は、お申し出頂けますと幸いです。

 

むし歯よサラバ!歯に良い食べもの

 

こんにちは。院長の西です。
2月といえば、受験シーズンの真っ只中。
受験を控えている学生さんや
保護者の皆さんにとっては、
まだまだ気の抜けない日々ですね。

 

試験は一発勝負。
本番で最大限の力を発揮するためにも、
健康管理はとても大切です。
規則正しい生活を心がけ、
ベストな状態で試験に臨みましょう!

 

 

さて、健康を維持する上では
栄養バランスの取れた食事が欠かせません。
そして、バランスの良い食事は身体だけでなく、
歯も丈夫にしてくれます。

 

そこで今回は、丈夫な歯を保つために
バランス良く取り入れていただきたい、
『歯に良い食べもの』をご紹介します。

 

 

 

 

◆歯を丈夫にする食べもの

 

「カルシウム」が骨を強くする
というのは有名な話ですが、
それは歯も同じ。

 

歯の表面は食事のたび
むし歯の原因菌によって
少しずつ溶かされています。

 

その際に、歯に含まれていたカルシウムも
溶け出してしまうのですが、
だ液などの働きによって、
溶けた歯は修復されます。

 

これを『再石灰化 (さいせっかいか)』といい、
カルシウムが不足してしまうと
再石灰化が上手くいかない
ため
歯が弱って、
むし歯にもなりやすくなってしまいます。

 

 

 

そんな、歯を丈夫にするカルシウムは、

・ひじき
・小魚
・昆布
・わかめ
・海苔
・牛乳
・チーズ

 

といった、魚介類海藻類、
乳製品
などに含まれています。

 

 

 

 

特に積極的にカルシウムを
摂取していただきたいのは妊娠中のお母さんです。

 

お腹の中の赤ちゃんは生まれる前から、
乳歯の芽と呼ばれる
「歯胚(しはい)」 を作りはじめています。

 

そして、中学生くらいのお子さん
生えはじめた永久歯を
丈夫にしていくため
に、
カルシウムは必要不可欠です。

 

 

ただし、
単純にカルシウムを多く摂取したからといって
歯が強くなるわけではありません。

 

というのも、
カルシウムは吸収率の低い栄養素で、
せっかく摂取しても、
そのほとんどは体内に取り込まれません。

 

しかし、
「ビタミンD」
一緒に摂れば話は別!

 

摂取したカルシウムの吸収を促進し、
骨まで運ぶ働きをもっています。

 

ちなみに、ビタミン Dを含む食品は
魚類やきのこ類で、
・カツオ
・きくらげ

などに含まれています。

 

 

 

さらに、
歯の表面を丈夫にするために
必要な栄養素がもうひとつ。

 

それが「ビタミンA」です。

 

ビタミンAは
・にんじん
・かぼちゃ
・レバー

などに多く含まれ、歯の表面を覆う
「エナメル質」という組織を強くしてくれます。

 

 

そして最後にご紹介するのが
「ビタミンC」

 

ビタミンCはエナメル質の下にある
「象牙質」という組織を強くします。
象牙質は歯のほとんどを構成する
いわば歯の主成分。

 

・パセリ
・ピーマン
・ほうれん草
・イチゴ
・みかん
・レモン

などに含まれているので、
これらもしっかりと摂るようにしてくださいね。

 

 

 

 

 

 

◆歯を掃除してくれる食べもの

 

「丈夫な歯をつくる」以外にも、
歯にとって良い食べものがあります。

 

それは、
繊維質を多く含む野菜や果物。

 

例えば、
・レタス
・セロリ
・ごぼう

といった食材ですが、
このような食べものは
飲み込むまでに何度も噛むことになり、
その際に
歯の表面や粘膜についた
汚れをこすり取ってくれます。

 

 

 

また、噛む回数が増えると
だ液もたくさん出ます。

 

だ液には
口の中の汚れや細菌を洗い流す作用もあり、
口腔内を清潔に保つには欠かせない存在です。

 

 

 

 

◆「食事」も「ケア」もバランスよく

 

「歯に良い食べもの」は今回ご紹介したように
たくさんありますが、
食事だけでは歯を守れません。

 

むし歯や歯周病の予防には
ご自宅での適切なケアと、
歯科医院での
定期検診が効果的
です。

 

いくら歯科医の治療や検診を受けても、
「ご自身で行うセルフケア」
を怠ってしまう
と、
歯は弱り、さまざまな疾患を
引き起こしてしまう
ことに。

 

食事もケアも好き嫌いせず、
「バランスよく」を心がけてくださいね!

 

 

 

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〒619-0218
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歯の寿命と身体の寿命の関係

 

あけましておめでとうございます。院長の西です。

 

お正月休みも終わり、
すでに学校やお仕事といった
日常生活に戻りはじめた方も多いかと思いますが
たくさん休んで、たくさん食べ、
元気になった体で
この一年を健康に過ごしましょう!

 

 

さて、そんなお正月といえば、
皆さんのご家庭で「おせち料理」はご用意されましたか?

 

おせち料理に使われる食材には、
それぞれに「おめでたい意味」や、
「縁起をかついだ長寿の願い」などが込められており、
昔から多くの人々が
健康に長生きできるように願っていた
というのがよくわかりますね。

 

 

ところで、
そんな「身体の寿命」とは別に、
「歯」には「歯の寿命」がある
というのはご存じでしょうか。

 

実は、私たち人間は
80歳を迎えるまでに
たくさんの歯を失ってしまう
ため、
生涯自分の歯だけで食事を楽しめる人は
ごくわずかなのです。

 

そこで今回は、
そんな「歯の寿命」と、
それを延ばすための方法について
ご紹介させていただきます。

 

 

 

 

◆歯を○○歳まで長生きさせよう!

 

歯の寿命は人間の寿命よりも短く、
皆さんの年齢や健康状態に関わらず
歯が抜け始めてしまう可能性はゼロではありません。

 

しかも、歯の本数が減ってしまうと、
日々の食生活はもちろん、
コミュニケーションや
運動能力にも影響が及ぶ
など、
身体にも様々な悪影響があらわれはじめます。

 

 

つまり、
歯の有無は全身の健康に関係するため、
皆さんの健康・寿命
歯の健康・寿命
異なるようで密接な繋がりがある
ということなのです。

 

 

このことから、
厚生労働省と日本歯科医師会は
とある目標を提唱しています。

 

 

ずばり、その目標とは
80歳まで20本の歯を残すこと
=8020(ハチマルニイマル)運動です!

 

 

 

 

 

◆「歯」が減れば「食べられるもの」も減る

 

私たちは日頃、
お肉やお餅のように歯ごたえのあるものや、
おせんべいのような硬いものなど、
実に様々な食べ物を口にします。

 

 

しかし、歯の本数が減ってしまうと
それらをうまく噛み砕けなくなってしまう
ため、
食べものが喉に詰まる原因になることも。

 

 

 

そう、これまで
「おいしく食べられた料理」が一転して、
「命を脅かす危険な食べもの」
変わってしまうのです。

 

 

 

 

◆豊かな人生は健康なお口から

 

日本人の平均寿命は
男女ともに80歳を超えるようになり、
これからも延び続けることが予想されています。

 

 

 

しかし、せっかく寿命が延びても、
その時間を豊かに過ごせなくては
もったいないと思いませんか?

 

つまり、身体だけではなく
歯をより多く残し、
お口の健康を保つことが
重要になってきます。

 

それには歯の喪失の原因…
「むし歯」「歯周病」などの
予防・早期発見・早期治療
必要不可欠です。

 

 

特に歯周病は、
別名「沈黙の病」と呼ばれるほど、
自覚症状の乏しい病気。

 

気づいた頃には重症化していることも
少なくありません。

 

 

そのためにも定期検診は欠かさずに、
何か気になることがあれば
すぐに相談するようにしましょう。

 

皆さまの歯と健康を守るために、
常に最善の診療を心がけて参りますので
2022年もどうぞよろしくお願いいたします!

 

 

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知らぬ間に骨が溶ける?喫煙者のお口リスク

 

こんにちは。院長の西です。
年末年始の準備でバタバタと忙しいこの季節。
その中でも、恐らく皆さんも行う大掃除ですが、
もともとは12月13日になると行われていた
「すす払い」という行事が由来となっており、
「正月事始め」の一環として
新年を迎えるための習慣だったそうです。

 

そんな年に一度の大掃除ですが、
実際には日頃からこまめに掃除をしていれば、
手間も時間も少なく済みます。

 

そしてそれは、歯のお掃除も同じこと。

 

実は、普段からお口の中をきれいな状態にできていないと、
お口の中の細菌がどんどん増え
『歯周病』や『むし歯』のリスクが確実に高まります。

 

特にタバコを吸う方は、
『歯周病』に対して十分な注意が必要です。

 

そこで今回は、
タバコとお口の関係についてお話したいと思います。

 

 

 

◆気づいたときにはもう手遅れ

 

歯周病を「ただ歯ぐきが腫れるだけの病気」
と考えている方がいらっしゃいますが、
それは大きな間違いです。

 

歯周病は
歯と歯ぐきの間に歯周病菌が入り込み、
腫れ出血を伴いながら、
やがては歯を支える骨を溶かしてしまう
恐ろしい病気です。

 

 

骨が溶けてしまうと、
当然それに支えられていた歯は抜けてしまいます。

 

実は、歯が抜けてしまう原因のNo.1は、
「むし歯」ではなく
「歯周病」なのです。

 

 

歯周病で歯を失う原因としては
「自覚症状の少なさ」が挙げられます。

 

唯一とも言える自覚症状は「歯ぐきの出血」。

 

もし、出血がいつまでも続いているようだと、
歯を支えている骨が溶け始めている可能性が高いので、
今すぐにでも歯科に相談してください。

 

 

 

ところが、

 

そんな唯一の自覚症状とも言える
「出血」すら気づかなくさせるのが「タバコ」です。

 

 

タバコに含まれる有害物質は、
歯ぐきの血流悪化を引き起こし、
出血しにくくなるため
歯周病に気づきにくくなってしまうのです。

 

 

それだけではありません。

 

血流が悪いということは、
細菌と戦う力が衰えることを意味しますので、
歯周病菌がどんどん増えていきます。

 

 

「ようやく気づいたころには、
もう骨がすっかり溶けてしまっている」

 

喫煙者にはこうしたリスクがあることを
しっかり覚えておいてください。

 

 

 

 

◆全身疾患につながる可能性も…

 

このように、タバコは歯周病を悪化させますが、
歯周病の悪影響は口腔内だけではありません。

 

歯ぐきから侵入した細菌が血管に入り、
全身にまわることで、
・心臓疾患
・脳血管疾患
・認知症
・糖尿病
・がん
・早産
・低体重児など、

様々な病気に関わっていることが知られています。

 

 

このように、タバコは肺がんや歯周病だけでなく、
全身疾患を悪化させる引き金になり得るのです。

 

 

 

 

 

◆禁煙は歯の治療に大切なこと

 

「自分はもう歯周病になってしまったから
関係ない!」

と思われた方も、まだ遅くありません!

 

ある程度進行した歯周病にも禁煙は有効なので、
ぜひチャレンジしてみましょう。

 

禁煙をすると歯ぐきの状態が回復して、
歯周病のリスクが下がります。

 

さらに、
歯周病を予防することが全身疾患の予防になり、
ひいては健康な人生をおくることにもつながっていきます。

 

 

 

 

 

また、喫煙をしている方は、
自覚症状が少ないため、
必ず
定期的に歯科で検診を受けてください。

 

検診では歯周病のチェックのほか、
歯周病菌のすみかとなっている歯石を取り除いたり、
歯にこびりついたヤニを取り除いたりすることもできます。

 

疾患の早期発見・予防・見た目の改善など、
様々なメリットがありますので、
ぜひ定期的なご来院をお待ちしております。

 

 

 

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勉強と、家族サービスと。

こんにちは。院長の西です。
今月は様々ありました。

 

①マイクロスコープ(歯科用手術用顕微鏡)のセミナーに
参加してまいりました。

顕微鏡歯科、根管治療で高名な先生のセミナーコースの
スタートアップセミナーと実習を受講しました。
今後ステップアップコースも受講していく予定なので、
まずはスタートセミナーから。

医院ではマイクロスコープを導入しているのですが
我流で使わず、正しく最大限に機能を活かせるようにしたいとの思いで
受講です。
セミナーでの学びはもちろん、診療時間外には実際に使っての練習も行っております。
努力あるのみです。

健康保険では制約が多すぎる根管治療(歯の根っこの治療)ですが
今後はそのような制約から解放された自由診療による
高度な根管治療も患者様へご提供していく予定です。

 

②用事があって滋賀県長浜市へ行ってきました。

開業前までは滋賀県長浜市の歯科に勤務しておりました。
今回は用事があり、家族を連れて滋賀県へ。

用までの間、
ヤンマーミュージアムでショベルカーを操縦したり
船になるバスに乗って琵琶湖のミニクルーズをしたり
住んでいた時にはよく行っていたお店に食事に行ったり
大好物のサラダパンを買い込んだりと、
せっかくなのでしっかり家族で楽しみました!
余談ですが、ヤンマーの創業者は長浜出身です。

住んでいた期間は三年間だけでしたが、
とても愛着のある街です。

 

 

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歯が痛くても、歯が悪いとは限りません。重大な病気のこともあります。

木津川市城山台 西歯科クリニック 院長の西です。

 

先日、こんなことがありました。

 

1年少し前に、「上の歯が痛い」と来院された方がおられました。

口腔内審査やパノラマX線写真撮影などを行いますが、痛みの原因がはっきりしません。

痛みの性状や発生する状況など、詳しい問診を改めて行いました。

「階段を降りたりするような震動で歯に痛みがある」「右の歯の根元あたりから目の下あたりにかけて押すと痛みがある。感覚も鈍い」、「目に押されるような痛みがある」など

以上のことから、歯が原因ではなく、急性の副鼻腔炎を疑いました。 また、目に押されるような痛みがあるとのことで、視神経を圧迫するような進行性の高い急性副鼻腔炎の可能性があり、失明など視覚障害をきたす可能性もあることから、すぐに耳鼻科を受診するように指示しました。

14年在籍した歯科口腔外科での経験や知識から、かなり危険性が高い状態であると判断し早急に受診を促しました。 かかっている耳鼻科があるとのことで、診療情報提供書(よく紹介状などと言われるものです)は希望されず発行はしませんでした(本来は発行したほうがよいものですが、保険適応とは言え費用がかかることもあり、拒否されることも時々あります)

 

そして、1年以上経った先日、再び来院されました。

 

かかった耳鼻科で当院で言われたことを伝えた上で診察されたそうですが、すぐに総合病院の耳鼻科をさらに紹介され受診。検査を行ったところ、「悪性リンパ腫」という血液のガンの一種であることがわかりました。 腫瘍が視神経を障害し、失明寸前の状態まで進行していたとのことです。

 

すぐに抗がん剤による治療が開始され、今も治療は続いているものの体力もだいぶ回復し当院に通院できるぐらいになり、がん治療中に入れ歯が合わなくなってしまったこともあり、当院に再来院してくださったとのことでした。

「あの時、すぐに耳鼻科を受診してもらうように勧めてもらわなければ、今頃どうなっていたかと…」とお言葉を頂きました。

振動で歯が響くという、副鼻腔疾患でよくある症状ですが、副鼻腔(上顎洞)の炎症が歯の神経を刺激したり圧迫して起こる症状ですので、歯の神経を取る治療を行ったらこの症状は消えます。 しかし、歯が原因ではないためオーバートリートメント(必要のない過剰治療)であり、原因の副鼻腔疾患の治療で改善が期待できるものです。

それに、あの時、「しばらく様子を見ましょう」や「歯の治療をまずやってみましょう」と、貴重な時間を浪費してしまっていたら、今頃どうなっていたことでしょうか。

 

過去にあった副鼻腔炎や上顎癌の治療経験や、先人の先生方の症例報告などの記憶、それらに基づく「歯科医師としての”何かあやしい、危ないなという勘”」から、躊躇せず専門の科に紹介して良かったと思います。

 

「歯が痛い」と感じても、それが歯や歯を支える組織が原因であるとは限りません。 歯が原因でないことも別に珍しいものではありません。 歯の根の治療で有名な先生の歯科医院には各地から痛みが引かない難治性の患者さんが数多く紹介されて来院されますが、約半数は「原因は歯ではなかった」そうです。 その痛みは「歯が原因なのか」という鑑別が非常に重要であり、必要のない治療を行うだけでなく、治りもしないことになると、ことあるごとに言っておられます。

自分も大学の口腔外科所属時には口腔外科疾患全般を治療しておりましたが、その中でも日本顎関節学会の専門医の認定を取得できたほど、顎関節症が自身の専門でした。 顎関節症の治療には顎関節症なのかそうでないのかの鑑別が非常に重要であり、とくに顎顔面痛との鑑別疾患は非常に重要です。

 

BTAテクニック、BOPTコンセプトを用いた審美歯科治療について

木津川市城山台 西歯科クリニック 院長の西です。
 上の前歯4本をBOPTコンセプトクラウンに一部BTAテクニックを併用し審美歯科治療を行いました。 歯の色や形だけではなく、歯肉の高さや形態にご注目ください。
 このような歯の傾きが異なっていたりして、歯肉形態の左右対称性がない場合など、BOPTコンセプトやBTAテクニックは非常に有効です。
 これまではこのように歯肉形態を変えようとすると、”歯肉移動術”や”結合組織移植術”、矯正治療など大がかりな術式が必要でしたが、 クラウン(被せ物)だけでこのように治療が可能です。
 歯の色や形は、正直なところ技工士さんのレベルと費用をかければ高レベルの仕上がりは期待できますが、歯肉の形態まで整えようとした場合は、通常の方法では歯肉の外科処置が必要となることも少なくありません。
 矯正治療を用いたり、インプラント治療なども一つの手法ですが、期間や費用がかかったり、意図しない抜歯が必要になったりすることもあります。
 全ての歯を同時に治療し、全顎的に審美改善を行う方法は総合的な改善を図れるものの、費用が大きくかかるため、可能であればこのように効果の高い場所に限定して治療を行い、費用を抑えるのも方法です。
(実は、一度に多くの歯を治療するよりも、少数歯のみの治療の方が他の歯と色を合わせたりバランスを取るのは難しくなるのですが…)
 BTAテクニック、BOPTコンセプトは歯だけでなく歯肉との調和も考慮した、次世代の補綴術式です。
 また、審美性だけでなく、従来の方法と比べて歯肉の厚みを増し歯肉退縮を防ぎブラックマージンと言われる黒く見える継ぎ目が見えにくくしたり、歯周組織とのシーリング効果から歯周病や二次う蝕の予防効果も得られる特徴がありますので、審美性を目的としない補綴治療(クラウンやブリッジ、被せ物)にもBOPTコンセプトは特に有効です
 当院では歯周組織へアプローチできるBTAテクニックやBOPTコンセプトに注目し、早くから取り組んでおりました。 現在では、BTAテクニックの開発者、坪田健嗣先生が主催されておられる審美歯科BTA研究会の認定医として、また会の理事として歯科医師への普及活動も行っております。

新米パパ・ママ必見!妊娠中に増えるお口のトラブル

 

こんにちは。院長の西です。
11月23日は年内最後の祝日、
「勤労感謝の日」ですね。

 

文字からすると
「働く人に感謝する日」だと思われがちですが、
実はそれは少し違います。

 

 

この日は

勤労を尊び、
生産を祝い、
国民がたがいに感謝しあう日

つまり、
「『働くこと』そのものに感謝する日」なんですね。

 

 

今年最後の祝日を、
日頃がんばっているご家族や自分へのご褒美として
ゆっくり過ごしてみるのはいかがでしょうか。

 

 

 

さて、そんな「勤労」といえば、
近ごろは男女関係なく仕事をしている人が多く、
なかには、妊娠中でも働くお母さんもいらっしゃいます。

 

 

しかし、妊娠中の身体には様々な変化が起こるため、
今までのようにいかないこともたくさんあります。

 

そしてそれはお口の中でも同じ。

 

皆さんも、
「妊婦さんは、むし歯や歯周病になりやすい」
といった話を聞いたことはないでしょうか?

 

 

今回はそんな妊娠中に増える、
お口のトラブルについてご紹介します。

 

 

 

◆妊娠中はお口のトラブルの悪循環に注意!!

 

妊娠すると女性ホルモンが増加します。
実は、歯周病を引き起こす歯周病菌の中には
「女性ホルモンによって活発化」するものがあり、
歯周病のリスクが増大します。

 

すると、歯ぐきに腫れ出血がみられるようになり
さらに、お口の中がネバネバするなど
不快な状態になることが少なくありません。

 

 

また、ホルモンバランスが乱れると
「妊娠性エプーリス」という病気になり
歯ぐきに「できもの」ができることもあります。

 

 

 

これらはいずれも、
「痛み」「出血」を伴うため、
歯みがきしづらくなります。

 

すると、
お口の細菌がどんどん増えることになり、
歯周病がさらに進行して、
もっと腫れや出血がひどくなる…。

 

こうした悪循環になってしまうのです。

 

もちろん、細菌が増えれば歯周病だけでなく
むし歯の危険性も高まります。

 

 

 

 

◆母体だけじゃない!
歯周病は赤ちゃんにも影響が…

 

さらに、歯周病はお口の中のトラブルに留まらず、
赤ちゃんにも影響を及ぼします。

 

歯周病はお口の中だけでなく、血管内に細菌が入り込んで
全身に影響を及ぼします。

 

実は、妊娠中に歯周病になると
「低体重児・早産のリスク」が高くなる
ということが明らかになっているのです。

 

 

 

 

日々の歯みがきは、歯周病予防の基本!

 

ですが、
妊娠中はつわりがひどいと
歯みがきが難しいこともあります。

 

 

そんな時は、
・歯みがき粉の味を変える
・洗口液を使う

それも難しければ、
うがいをするだけでもいいので、
お腹の赤ちゃんを守るためにも
お口を可能な限り清潔に保つように
心がけてみてください。

 

 

 

 

 

◆妊娠中でも治療はできる?

 

妊娠中の歯科治療というと、
赤ちゃんへの影響を気にして
治療をためらうお母さんもいらっしゃいます。

 

しかし、病気を放置していると
お母さんのストレスが増えたり、
低体重児・早産のリスクが高まったりして、
かえって悪影響を与えることも。

 

そのため、しっかり治療するほうが
赤ちゃんにとってもお母さんにとっても、
確実にメリットがあります。

 

 

安定期に入れば、
ほとんどの治療を受けていただくことができますし、
麻酔やレントゲンなども
胎児にほぼ影響はありません。

 

 

 

また、安心してお産に臨めるよう、
妊娠初期と安定期には
歯科検診を受けましょう。

 

 

心配事などのストレスは溜め込まないように、
気になることがあればいつでもご質問ください。

 

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ここまで見える!歯のレントゲン撮影

 

こんにちは。院長の西です。

10月31日は
毎年この時期になると色々なお店で
ハロウィンの飾り付けやお菓子、
仮装グッズなどが並び始めます。

 

かわいらしいオバケやカボチャから、
ちょっとリアルで迫力のある
吸血鬼やゾンビ、ガイコツの衣装まで様々。

 

見ているだけでも楽しげで賑やかな雰囲気が
伝わってくるような気がしますね。

 

 

ちなみに、当院では頻繁に
「ガイコツ」ならぬ
「骨」が目撃されます…

 

…といっても、
心霊現象でもなんでもなく、
レントゲン撮影のこと!

 

今回は、そんなレントゲン撮影で
私たちが「一体どんなことを診ているのか」を
ご紹介していきたいと思います。

 

 

 

◆見た目よりも実は深い?!
むし歯の大きさがよく分かる

 

むし歯治療は進行具合によって
治療方法などが大きく変わるもの。

 

ほんの小さな黒い点にしか見えないむし歯や、
一見何も問題がなさそうに見える歯であっても、
実は歯の中でむし歯が大きく広がっていることがあります。

 

肉眼で直接見ることのできない部分も、
レントゲン撮影ならしっかり調べられるので、
適切な治療を行うためにとても役立つのです。

 

 

他にも、
見つけることが難しい歯と歯の間のむし歯や、
「かぶせもの」の下にできたむし歯
レントゲンでは見つけることができます。

 

 

 

むし歯の見逃しをなくすことで、
早期治療につなげることができるのです。

 

 

 

 

◆知らない間に溶けている?!
歯ぐきの下の「骨」まで見える

 

歯は、歯ぐきの中の骨に支えられていますが、
歯周病が進むとその骨が溶けて
歯を支えられなくなり、
いずれ歯が抜ける原因に…。

 

 

 

歯周病は自覚症状が少ないため
ご自身ではなかなか気づくことがありません。

 

ですが、そんな歯周病も、
歯科医院で検査を受けていただければ
見つけることができます。

 

さらに、レントゲン撮影では歯ぐきの中など、
目に見えない部分も確認することができます。

 

歯周病による悪影響がどの程度まで及んでいるか
より詳しく把握して、
治療に役立てることができるのです。

 

 

 

 

◆隠れている歯も丸わかり!
これから生える歯の状態をチェック!

 

まだ生えてきていない永久歯がどういった状態か
といったことや、
歯ぐきの中に隠れた親知らずの有無も
レントゲンでチェックできます。

 

 

特にお子さまの場合、
まだ姿の見えない歯が
「どのような向きになっているか」
を知ることで、
周りの歯に悪い影響を与えないかなどを予測し、
今後の治療計画に役立てることができるのです。

 

 

 

◆思いがけず○○を発見…!
歯に関係なくてもしっかり確認

 

 

歯の治療のために撮影したレントゲンで、
患者さん自身に全く自覚がなかった
腫瘍などを発見する

というケースもあります。

 

私たち歯科で治療ができないものだとしても、
治療に適した外部の医療機関を紹介するなど
しっかりと対応させていただきますので、
ご安心ください。

 

 

 

 

 

このように、見た目だけでは分からない情報を
細かく伝えてくれるレントゲン。

 

レントゲンから得られる情報は、
正確な診断・治療につながり、
治療を早く終わらせることにもつながります。

 

ご不安なことや、分からないことがあれば
いつでもお気兼ねなくご相談ください。

 

これからも皆さんが安心できる治療を
心がけていきます!

 

西歯科クリニック
〒619-0218
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口呼吸はキケンがいっぱい!

こんにちは。院長の西です。
暑い夏が終わるとやってくる食欲の秋。
ぶどう、マツタケ、栗、サンマと
秋は収穫を迎える食材も多く
食べものがおいしい季節でもありますね!

 

ですが、

 

そんな「秋の味覚」を楽しめなくなるかもしれない
『悪習慣』があります。

 

 

旬の食材が増える実りの秋に備えて、
今回は味覚障害のリスクを高めてしまう
「口呼吸」についてお話させていただきます。

 

 

 

 

◆口呼吸と鼻呼吸の違いとは?

 

普段、私たちが無意識のうちに行っている呼吸法には
・口呼吸
・鼻呼吸
の2種類があります。

 

 

基本的に、哺乳類が行う正しい呼吸法は
鼻から吸って鼻から吐く『鼻呼吸』で、
口呼吸を行うのは人間だけです。

 

犬が「ハアハア」と
口で息しているのを見たことがあるかもしれませんが、
あれは『パンティング』といって、
汗をかけない代わりに
体温を下げようとするときなどに見られる行動。

 

酸素はほとんど肺に送られていないようで、
正常な状態であれば、やはり鼻呼吸を行っているのです。

 

人間が口呼吸を獲得したのは、
言語を発するようになった影響だといわれています。

 

 

しかし、
口呼吸はあまり良い呼吸法とは言えません。

 

口呼吸をしていると冷たく乾いた空気とともに、
細菌やウイルスなどの異物が直接肺に入ってしまうため、
鼻呼吸に比べて、病気にかかりやすくなります。

 

 

 

 

 

◆口呼吸はむし歯や歯周病の原因に…

 

口呼吸による影響は、それだけではありません。

 

 

本来、お口の中の「だ液」は、
細菌や汚れを常に洗い流してくれています。

 

しかし、
口呼吸を続けていると
だ液が少なくなり乾燥状態に。

 

それによって
むし歯や歯周病の原因菌が
繁殖しやすく
なります。

 

 

むし歯が進行すれば、
ズキズキとした耐えがたい痛み
に襲われますし、
むし歯が神経に達すると神経の治療も必要になります。

 

また、歯周病は気づかないうちに進行しやすく、
放置していると
歯が抜け落ちるほど重症化してしまうことも…。

 

 

 

 

◆口呼吸による、さらなる悪影響

 

口呼吸による影響は、他にもたくさんあります。

 

・口臭の原因になる
・歯並びが悪くなる
・味覚障害を引き起こす
・いびきや睡眠時無呼吸症候群の原因になる

 

このように様々なトラブルを招くため、
口呼吸をしている方は、
ぜひとも鼻呼吸に改善していきましょう。

 

 

 

 

◆「あいうべ体操」で脱!口呼吸

 

それでは、実際に口呼吸を改善するためには
どうすればよいのでしょうか?

 

専門の治療を受けたり、
矯正器具を使うといった方法もありますが
まずはご自宅でも簡単にできる
「あいうべ体操」をご紹介したいと思います。

 

1.「あー」と口を大きく開く
2.「いー」と口を大きく横に開く
3.「うー」と唇をとがらせ、口を強く前に突き出す
4.「ベー」と舌を突き出し、下に向けて伸ばす

1~4を1セットとし、
毎食後に10セット繰り返します

 

 

 

 

舌や口周りの筋肉を鍛えることで、
口が不意に開くことを防ぎ、口呼吸の改善の他、
いびきや誤嚥(ごえん)の予防効果も期待できます。

 

ぜひ毎日の習慣にしてみてくださいね。

 

 

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