被せ物をしたら・・・歯ぐきが下がって「黒い根元が見えてきた」「継ぎ目がでてきた」  1歯/150歯とは

木津川市西歯科クリニック 院長の西です。

 

1/150という数字、のちほどお話しますが、恩師である歯科医師にとある施術の話をしたところ、

「もっと患者さんに知ってもらい、悩んでいる人の道筋になるべき。」

とありがたいお言葉を頂きました。

「良い物をしていても、伝えないと伝わらない」と。

久しぶりになりますが、症例ブログを公開します。

 

・高い白い被せ物を入れたのに、歯と被せ物の継ぎ目が気になる。

・被せ物の周りの歯ぐきが下がってきた。

・下がってきて継ぎ目が見えてきた、継ぎ目が黒い。歯肉の色が良くない。

 

 

ということはありませんか。

 

この写真の左上の前歯のような状態・・・これはかなり進んだ状態ですが。

 

当院は開業以来、

色や形態は歯科技工士さんの腕があればかなりよくはできるので、

当院はその先の

「歯肉と歯の調和」

をテーマとして取り組んできました。

審美補綴テクニックの、BTAテクニックやBOPTコンセプトをずっと取り組んできたのはそのためでもあります。

おかげで、日本歯科審美学会の認定医を取得でき、学会代議員にも推薦されました。

この症例は、

・退縮した歯肉の回復(歯の先端の方向への回復)

・周りの歯肉の質を改善することにより、黒くなった歯の根元が透けないようにして、歯肉の色を綺麗にする。

・回復した歯肉と審美性の安定と長期間の維持

・歯周外科手術による退縮歯肉の改善など、手術療法は行わない。

 

を目標として、BOPTコンセプトクラウンにて施術を行いました。

 

 

右上の歯と同じころまで歯肉は回復させたのですが、そうすると一つ奥の歯が下がりすぎている感じが強くなることもあり、技工士とのディスカッションの上、あえてこの位置で最終決定としています。

経過観察に来院いただいておりますが、未だに歯肉が下がる気配もありません。

 

さて、このBOPTコンセプトクラウンですが、当院で施術150本以上行っております。

最長で9年経過しておりますが、今のところ

歯肉が下がって被せ物の継ぎ目が見えてきた歯は、1本だけです。

(経過観察に来られている方という前提ではありますが)

1/150 という数値はこのことでした。

 

ある超有名な歯科医師の講演で、「補綴後、約1年程度で歯肉の退縮が50%くらいの症例でみられる」とありました。 長期間退縮せずに歯肉を安定・維持させるのは、かなり難しいことであると言えます。 恩師が1/150という数値に驚いたのはこうう実情があるからです。

 

BOPTコンセプトの歯周組織の質を補綴処置のみ(被せ物だけ)で改善するいう、従来の補綴処置とは全く異なる概念の治療方法の結果です。ですが、このBOPTコンセプトクラウンは従来の被せ物とは異なる知識と、非常に高い技術力が必要とされます。  許された歯科医院しかしてはいけないという制約はありませんが、施術医院が全国でも数えるほどしかないのはその習得の困難さに起因すると考えてよいと思います。

 

当院で施術しているセラミックスクラウンは、このBOPTコンセプトクラウンが最も多く、一度被せ物をしたものの、歯肉が下がり継ぎ目が見えてきてやり直しを希望される方に多く支持されています。

他にも、歯肉の形やラインが左右揃っていないのを揃えたいという希望の方が多いです。

1本BOPTコンセプトで治療し、その仕上がりの綺麗さから他の歯もやり替えてほしいという方も多くおられます。

 

欠点としましては、歯肉の質を変える必要があるため、治療期間がかかるのが欠点ではあります。  色調、形、歯肉の安定性は、他の被せ物やラミネートベニアなど含めても群を抜いています。  切削が必要ではありますが、適応範囲もかなり広いものです。

もちろん、これから被せ物をする歯におこなって今後のトラブルを少なくするというのも意味のあることです。

悩んでおられる方はご相談ください。

 

 

日本歯科審美学会学術大会に参加・学術発表を行ってきました

木津川市城山台 西歯科クリニック 院長の西です。
新潟にて行われた、日本歯科審美学会学術大会に参加してきました。

審美歯科における国内最大の学会で、会員数も5000名を超える学会です。
講演内容など、それこそ「明日から役立つ」という素晴らしいものも多くありました。

自分自身、当院で取り組んでいる、BOPTコンセプト/BTAテクニックについての発表も行ってまいりました。
発表内容についての質問も多くあり、特に、「BOPTコンセプトを取り入れようと勉強している」「取り組みだした」という方からの質問がほとんどでした。
実際に、「ここはどうしているのか」や「こういう時はどうしたらよいのか」という質問が多かったです。

また学会役員報告会において、2022年認定医取得者としての報告会もありました。

ジャニーズのイベントと重なりタクシーがまったく捕まらず、飛行機の出発時間ギリギリで空港に到着と、お土産も満足に買えず帰路につきました…

日本歯科審美学会学術大会に参加・学術発表を行ってきました日本歯科審美学会学術大会に参加・学術発表を行ってきました(2)

BTAテクニック、BOPTコンセプトを用いた審美歯科治療について

木津川市城山台 西歯科クリニック 院長の西です。
BTAテクニック、BOPTコンセプトを用いた審美歯科治療について BTAテクニック、BOPTコンセプトを用いた審美歯科治療について(2)
 上の前歯4本をBOPTコンセプトクラウンに一部BTAテクニックを併用し審美歯科治療を行いました。 歯の色や形だけではなく、歯肉の高さや形態にご注目ください。
 このような歯の傾きが異なっていたりして、歯肉形態の左右対称性がない場合など、BOPTコンセプトやBTAテクニックは非常に有効です。
 これまではこのように歯肉形態を変えようとすると、”歯肉移動術”や”結合組織移植術”、矯正治療など大がかりな術式が必要でしたが、 クラウン(被せ物)だけでこのように治療が可能です。
 歯の色や形は、正直なところ技工士さんのレベルと費用をかければ高レベルの仕上がりは期待できますが、歯肉の形態まで整えようとした場合は、通常の方法では歯肉の外科処置が必要となることも少なくありません。
 矯正治療を用いたり、インプラント治療なども一つの手法ですが、期間や費用がかかったり、意図しない抜歯が必要になったりすることもあります。
 全ての歯を同時に治療し、全顎的に審美改善を行う方法は総合的な改善を図れるものの、費用が大きくかかるため、可能であればこのように効果の高い場所に限定して治療を行い、費用を抑えるのも方法です。
(実は、一度に多くの歯を治療するよりも、少数歯のみの治療の方が他の歯と色を合わせたりバランスを取るのは難しくなるのですが…)
 BTAテクニック、BOPTコンセプトは歯だけでなく歯肉との調和も考慮した、次世代の補綴術式です。
 また、審美性だけでなく、従来の方法と比べて歯肉の厚みを増し歯肉退縮を防ぎブラックマージンと言われる黒く見える継ぎ目が見えにくくしたり、歯周組織とのシーリング効果から歯周病や二次う蝕の予防効果も得られる特徴がありますので、審美性を目的としない補綴治療(クラウンやブリッジ、被せ物)にもBOPTコンセプトは特に有効です。
 当院では歯周組織へアプローチできるBTAテクニックやBOPTコンセプトに注目し、早くから取り組んでおりました。 現在では、BTAテクニックの開発者、坪田健嗣先生が主催されておられる審美歯科BTA研究会の認定医として、また会の理事として歯科医師への普及活動も行っております。