ほとんど歯を削らない虫歯治療「カリソルブ」と、効果的な歯周治療をもたらす「ペリソルブ」の研修会に参加してきました。

木津川市城山台の西歯科クリニック 院長 西です。

 

よく「歯を削らない虫歯治療」などとして紹介されることのある、「カリソルブ」と、歯石除去の負担を減らし歯周病治療の効果を向上させる「ペリソルブ」の研修会として、スウェーデンのイエテボリ大学のスクーリングに参加してきました。

 

カリソルブが日本に入ったころ、興味もあり情報収集しましたが、非常に治療に時間がかかり非効率的ということがわかり、その当時は記憶の隅に留めるだけにしておりました。

しかし、時間経過により商品の進化などから手順が変わり治療時間も減少し、かなり現実的なものとなっておりました。

 

虫歯に「カリソルブ」を塗布し、薬液により虫歯を軟化させ除去しやすくし、薬液のもつ殺菌消毒作用を期待し、虫歯に罹患した部分だけを取り除き、健全な部分は残し虫歯を治療する薬剤です。

  1.ムシ歯にカリソルブを塗布し、ムシバを除去する器具を入れる入口を削ります。

2.カリソルブをムシ歯に塗布し、30秒待ちます。

3.器具を使ってムシ歯に罹患したところを取り除きます。完全に取り除くまで、2と3を繰り返します。

4.ムシ歯が除去されました。欠損部の修復処置を行います。

上のような手順でムシ歯の治療を行います。

 

「削らない治療」と言われますが、メーカーの方も言っておられましたが、決して「削らない」という治療ではありません。 薬剤や器具を入れるためのアプローチ口を作るために削る作業が必要ですし、治療中も専用のバー(ドリル)を併用してむし歯に罹患した部分を取り除くことをメーカーも推奨しております。(その方が治療時間も短くなります)  また、最終的な修復処置を行う際に形態修正や研磨のため、切削器具を使用します。

極小侵襲による虫歯治療」とお考え頂いたほうが正確です。

むし歯になった所だけを取り除き、健全な所はできるだけ温存するだけでなく、麻酔をせずとも治療できることが多いというメリットもあります。

注:・カリソルブ、ペリソルブ ともに自費診療となります。

・むし歯を除去後の修復・補綴処置(詰める、かぶせる)については別料金となります。

・決して「削らずに治療」できるわけではなく、アプローチのためや修復補綴(詰める・被せる)治療による切削(ドリルで削る)作業は必要になることがほとんどです。

・歯髄(歯の神経)達するむし歯、痛みがある歯に関してはペリソルブは適応できません。

・「カリソルブ」「ペリソルブ」共に治療には事前に予約が必要です。

 

また、「ペリソルブ」は「カリソルブ」の薬剤と似ておりますが、こちらは歯周病に使用し、歯石を溶かし除去しやすくすることと、殺菌消毒効果により歯周病治療を効果的にする薬剤です。 こちらも、歯石除去時の不快な痛みなどを軽減する効果も期待できます。 インプラント周囲炎には使用できます。

 

またペリソルブ・カリソルブとも、当院で行っている「光殺菌治療」を併用して行うとさらに効果的です。

 

近々、当院でも導入予定です。価格などはま未定となっております。

導入時は改めてご案内いたしますが、ご希望の方はご相談ください。

 

 

このような治療に興味のある歯科衛生士の方の募集も随時行っております。

 

 

 

院内研修

一部診療時間を変更させていただき、外部より講師の先生を招いて、院内研修を行いました。

今回は、大手歯科器材・材料メーカーのGC社の方においでいただき、当院で使用している機会・器具の説明や、当院で販売している歯ブラシや歯磨き剤について研修を行いました。

当院ではこのような院内研修を定期的に実施しております。

また、外部での研修の受講を積極的に推奨しています。 院長の私も、月1~2回はいろんな研修会、勉強会、学会に参加しています。

トレーナー、マイオブレースのセミナーに参加してきました

こんにちは。 木津川市城山台 西歯科クリニック 院長の西です。

 

現在、当院でも小児床矯正装置として使用している、トレーナー(T4K)、マイオブレースと、併用するワイヤーのBWS装置のセミナーを受講してきました。

歯列矯正は先生毎にやり方が皆違うと言われるのですが、先生により、本当に考え方もいろいろ違います。

いろんな先生の方法、考え方と自分の知識、経験を融合して当院の施術へと落とし込みを行い、当院での小児床矯正(筋機能療法)もアップデートを続けて参ります。

 

近い将来の成人矯正の導入も踏まえ、価格の変更も検討しなければいけないのですが、しばらくは現在の価格を続けて参るつもりです。

 

歯をほとんど削らないブリッジ(橋渡しの固定性義歯)、ヒューマンブリッジについて

京都府木津川市城山台 西歯科クリニック 院長 西です。

 

残念ながら、歯を抜いて失ってしまった・・・

これまでなら、

1.取り外しの入れ歯

2.両隣の歯を大きく削って、ブリッジ(固定性の橋渡し型の義歯)

3.インプラント

 

しか選択肢はありませんでした。

入れ歯はわずらわしい、恥ずかしい。 ブリッジは大きく削らないといけないので、綺麗な歯を削らないといけない・・・ インプラントは高い、怖い。

 

そんな場合、第4の選択肢として、ごくわずかにしか歯を削らないヒューマンブリッジ」があります。

このように3ピースの構造で、溝もしくはディンプルを麻酔も必要でないほどの量でわずかに切削し作成します。

適応できる条件に制限はありますが、わずかにしか歯を削らずに失った歯を補うことができます。韓国で開発され、日本では前島健吾先生(東京都 前島歯科医院・飯田橋デンタルケアオフィス院長。日本全国でヒューマンブリッジの講演をされておられます)が日本における第一人者として活躍されておられます。

(前島先生が講師として発売されたDVDの紹介動画 https://youtu.be/9zIJ7lJGCyE)

私は、BTA(Biological Tissue Adaptation)テクニック研究会という審美歯科の新しい技術であるBTAテクニックを研究している研究会に参加し、研究・発表をしておりますが、同研究会に前島先生も所属し、一緒にBTAテクニックを研究しておられるというご縁があり、当院でも施術することといたしました。

 

健康保険は適用されず、自費診療となりますが、歯を削るブリッジや入れ歯、インプラントにも抵抗がありお悩みの方、ご相談ください。

 

国際歯科審美学会/日本歯科審美学会学術大会に参加・発表をしてきました。

木津川市城山台 西歯科クリニック 院長の西です。

 

9月15日よりお休みをいただき、富山で開催された、国際歯科審美学会/日本歯科審美学会 学術大会に参加し、発表をしてまいりました。

以前、ブログでも紹介しました、BTAテクニック関連の発表です。

 

今回、BTAテクニック研究会のメンバーで英語発表3題、日本語発表を6題(1題は私が主著者のもの)を行い、来年はBTAテクニックの開発者で研究会の会長でもある、赤坂フォーラムデンタルクリニック院長の、坪田健嗣先生が、アメリカ歯科審美学会(アメリカで最も大きな審美歯科関係の学会)に、日本歯科審美学会を代表してゲストスピーカーとしてBTAテクニックについて招聘講演をされることが決定し、BTAテクニックも世界的に認知が拡大されていっています。(日本よりもむしろ海外の先生の方が興味をもたれている先生が多いかも!?)

 

BTAテクニックは従来の補綴法では歯肉の手術などが必要だった歯肉のラインを整えることが必要な場合でも、簡易な手術のみで比較的短時間に歯肉ラインを綺麗に整えることができ、また、歯肉の健康の維持もしやすくなるという従来の補綴方法とは全く異なるテクニックです。
歯と歯ぐきのラインが揃っていない場合や、内側に転位した歯を補綴的に歯列を揃える場合などに特に有効で、他にも歯肉縁下(歯茎の下まで及んだ)に至る虫歯や破折した歯、大臼歯の歯根の分岐部が露出した歯など、通常の補綴方法では予後不良であった症例にも有効な場合があります。
しかし、まだ施術できる医院は少なく、関東にいくつかある他は、西日本においては片手で数える程度しかありません。 当院では施術可能ですので、ご相談ください。

(BTAテクニックの詳しい内容につきましては、後日、ホームページに記載する予定です)

よくわからない痛みについて

木津川市城山台 西歯科クリニック 院長の西です。

先日、横浜に日本顎関節学会総会(日本顔面痛学会併催)に参加してきました。

上下歯列接触癖の発見から、基本対症療法であった顎関節症治療が、原因に対するアプローチができる場合がありますが、習癖の改善が必要なため、なかなか難しいところです。 顎関節症は顎顔面痛や頭痛との鑑別診断が非常に重要なこともあり、ここ近年は顔面痛学会と併催することが多く、顎関節疾患の診断の勉強にもなり、併催されるのは一石二鳥という感じです。

 

開業し1年以上経ちましたが、ある時期を境に、「よくわからない口腔や周囲の痛み」や「治療後(自院、他院関係なく)から続くなかなか消えない痛み」を訴えて来院される方が少し増えたような気がしておりましたが、先日、患者さんと話しをするとある評判サイトを見たという方がおられ、なんのこっちゃと見てみると、確かにありました。

簡単に言うと、痛みがあり何軒か医院を受診するも痛みが取れず、当院で治療したらよくなったという内容でした。内容から、どなたが書かれたものかすぐわかるのですが・・・ ご評価いただくのはありがたいことです。

 

口腔顔面痛はなかなか原因が特定できないことも多く、強い痛みの場合は日常生活にも支障がでる場合もあり、大変辛いものです。しかも、なかなか専門に診察する医療機関が少ないことも事実で、今の所近隣での専門医療機関の所在は聞いたことがありません。

 

顎関節疾患の診断をしていた関係上、多少は知識はあると思っておりますし、実際受診された方の中にも何人か痛みの消失や寛解が見られた方もおられますが、なかなか難しいところでもあります。

そこで、口腔顔面痛で当院へ受診される場合、以下の項目へのご理解とご協力をいただけますと幸いです。

1.院長は、日本顎関節学会の専門医ですが、口腔顔面痛の専門医ではありません。機会があれば勉強はしておりますが、顎関節疾患の鑑別上、顔面痛や頭痛の知識が必要となるためであり、平均的な歯科医師の知識より多少詳しい程度とお考えください。

2.当院は一般歯科開業医であり、口腔顔面痛を詳しく検査・治療をする機器・器具はあまりありません。

3.2.の通り、当院では、基本問診による診察となります。

4.問診や説明、検査などで時間がかかることも多く、忙しい時間の診察はお受けできかねる場合があります。 また、受診される際は、どのような痛みがどこに、いつごろから起っているのか。何かをすると痛みがでるのか、痛み止めは効くのか、出る場合は前後の行動など、できる限りあらかじめ簡潔にまとめていただくと幸いです。(特にストレスや不安は大きな痛みの増悪因子です)

5.「**が悪いから痛みが続くんだ」や「この歯が痛いんだ」というような固執やとらわれは、診断や治療が困難になるだけでなく、さらなる症状の増悪に繋がる場合もあります。原因が特定しづらい痛みは、そもそも歯の痛みでないことも多くあります。とりあえずは一旦脇に置いておいて受診してください。

6.問診からある程度絞り込めることもありますが、当然困難なこともあります。困難なことの方が多いくらいとお考えください。顔面痛に限らず、痛みの診断はかなり難しいものです。 当院での診断が難しい場合は、専門医療機関をご紹介しますので、転院をお願いします。

7.診断がついた場合、当院で治療や治療継続ができる場合は見させていただきますが、顔面痛治療に使用する薬剤は、副作用の管理などが難しいものや、そもそも歯科で出すこと自体があまりふさわしくないという薬剤も多くあります。また、寛解しても後に増悪する場合などもございます。 その場合も専門医療機関をご紹介いたしますので、そちらへの受診をお願いいたします。

 

以上、ご理解とご協力お願いいたします。

 

日本歯科放射線学会 准認定医の認定を受けました。

木津川市城山台 西歯科クリニック 院長の西です

 

日本歯科放射線学会の准認定医試験を先月受けに行っていたのですが、先日准認定医の認定証が届きました。 歯科放射線に対する一定の知識と読影知識が問われます。  2~3年後には認定医の受験資格を得られるよう、引き続き学習を続けてまいります。

産業歯科医の認定を受けました

京都府木津川市城山台 西歯科クリニック 院長 西です。

 

先日の日曜日、日本歯科医師会主催の産業歯科医研修に行ってきました。

10年くらい前に、とある工場内診療所に大学から出向していたときにも、知識を深めたく研修を受けてはいたのですが、時間が相当経って記憶が薄らいでいたり、内容の更新も多く、また、当時は大学病院の勤務医のため、歯科医師会に入っておらず、産業歯科医として登録は受けられなかったのですが、今回は登録されました。

 

産業歯科医の仕事は、業務上起こりうる歯科的疾患に対しての健康診断や、その結果をもとに事業所に対し、助言や勧告を行うことが仕事で、一般的な歯科検診や歯科医療とは異なる仕事をします。ですので、事業と関係した疾患に対する専門の知識が必要となるため、こういった研修会や認定制度があります。(認定を受けないと産業歯科活動を行ってはいけないということではありませんが)

 

何か産業歯科活動で相談事がありましたら、ご相談ください。

 

審美補綴関連のセミナーに参加してきました

木津川市城山台の西歯科クリニック 院長の西です。

日曜日、東京に審美歯科補綴関係のセミナーに参加してきました。

私も参加させていただいているBTA研究会を主催し、日本歯科審美学会理事で理事をされておられる、坪田健嗣先生、古谷彰伸先生のお誘いもあり、イタリアより来日された、Dr.Ignazio LoiのBOPTテクニックという審美歯科補綴に関するセミナーに参加してきました。

補綴物(被せ物、クラウン)における軟組織(歯肉)へのコントロールを主眼としたテクニックについての講演で、BTAテクニックと同様、これまでの補綴学の常識と言われていたこととは異なるアプローチから成功を導いたテクニックについての紹介です。単に綺麗な補綴物を入れるだけでなく、歯肉の形態も美しくということを念頭においたテクニックです。

これまで、私自身が「こうしたほうが、結果上手くいくように思う」と思ってしていたことが間違いではなかったという想いと、さらによりよい結果を得られるべくヒントを頂いてきました。

これまたBTAテクニックと同様、概念を理解した歯科技工士さんの協力が必要であり、今すぐ導入できるというわけではありませんが、応用できるところはすぐにでも取り入れて行きたいと思います。

このテクニックを応用したインプラントの講演も含め、朝9時から18時まで、濃いセミナーでした。

インプラント治療については、無事提供できる体制が整うまでは、当院ではまだ患者さんに対して提供はしないというスタンスであり、現在はインプラント治療は行っておりませんが、CTも設置しており、簡単な相談であれば応じることも可能です。

当院でのインプラント治療ご希望する声が増えましたら、導入の前倒しもしていこうかと考えております。

 

BTA研究会に参加してきました

日曜日、東京にて、坪田式BTAテクニック研究会に参加してきました。

日本で審美歯科を牽引しておられる、坪田健嗣先生(日本歯科審美学会理事)が開発された、審美補綴のテクニックの勉強会です。

(BTAテクニックについて、詳しくはこちらをご覧下さい http://www.forum-dental.com/bta/ )

 

一昨年の高松市で行われた日本歯科審美学会のシンポジウムでの坪田先生の発表を拝見し大きな感銘を受け、すぐに勉強会への参加をお願いいたしまして、以後、勉強会に加えていただいております。

従来では難しかった歯肉のラインをそろえることができるだけでなく、歯周病にも強いという画期的なテクニックです。他にもいろいろな応用テクニックも開発されていっています。

本年の日本歯科審美学会での最優秀発表をBTAテクニック関連の発表が獲得するなど、技術的な評価もされつつあります。

現在、BTAテクニックに対応した歯科技工所が関東以外にはほとんどなく、関西でも広められるよう、関係者のご協力をいただきながら進めてまいる所存です。