よくわからない痛みについて

木津川市城山台 西歯科クリニック 院長の西です。

先日、横浜に日本顎関節学会総会(日本顔面痛学会併催)に参加してきました。

上下歯列接触癖の発見から、基本対症療法であった顎関節症治療が、原因に対するアプローチができる場合がありますが、習癖の改善が必要なため、なかなか難しいところです。 顎関節症は顎顔面痛や頭痛との鑑別診断が非常に重要なこともあり、ここ近年は顔面痛学会と併催することが多く、顎関節疾患の診断の勉強にもなり、併催されるのは一石二鳥という感じです。

 

開業し1年以上経ちましたが、ある時期を境に、「よくわからない口腔や周囲の痛み」や「治療後(自院、他院関係なく)から続くなかなか消えない痛み」を訴えて来院される方が少し増えたような気がしておりましたが、先日、患者さんと話しをするとある評判サイトを見たという方がおられ、なんのこっちゃと見てみると、確かにありました。

簡単に言うと、痛みがあり何軒か医院を受診するも痛みが取れず、当院で治療したらよくなったという内容でした。内容から、どなたが書かれたものかすぐわかるのですが・・・ ご評価いただくのはありがたいことです。

 

口腔顔面痛はなかなか原因が特定できないことも多く、強い痛みの場合は日常生活にも支障がでる場合もあり、大変辛いものです。しかも、なかなか専門に診察する医療機関が少ないことも事実で、今の所近隣での専門医療機関の所在は聞いたことがありません。

 

顎関節疾患の診断をしていた関係上、多少は知識はあると思っておりますし、実際受診された方の中にも何人か痛みの消失や寛解が見られた方もおられますが、なかなか難しいところでもあります。

そこで、口腔顔面痛で当院へ受診される場合、以下の項目へのご理解とご協力をいただけますと幸いです。

1.院長は、日本顎関節学会の専門医ですが、口腔顔面痛の専門医ではありません。機会があれば勉強はしておりますが、顎関節疾患の鑑別上、顔面痛や頭痛の知識が必要となるためであり、平均的な歯科医師の知識より多少詳しい程度とお考えください。

2.当院は一般歯科開業医であり、口腔顔面痛を詳しく検査・治療をする機器・器具はあまりありません。

3.2.の通り、当院では、基本問診による診察となります。

4.問診や説明、検査などで時間がかかることも多く、忙しい時間の診察はお受けできかねる場合があります。 また、受診される際は、どのような痛みがどこに、いつごろから起っているのか。何かをすると痛みがでるのか、痛み止めは効くのか、出る場合は前後の行動など、できる限りあらかじめ簡潔にまとめていただくと幸いです。(特にストレスや不安は大きな痛みの増悪因子です)

5.「**が悪いから痛みが続くんだ」や「この歯が痛いんだ」というような固執やとらわれは、診断や治療が困難になるだけでなく、さらなる症状の増悪に繋がる場合もあります。原因が特定しづらい痛みは、そもそも歯の痛みでないことも多くあります。とりあえずは一旦脇に置いておいて受診してください。

6.問診からある程度絞り込めることもありますが、当然困難なこともあります。困難なことの方が多いくらいとお考えください。顔面痛に限らず、痛みの診断はかなり難しいものです。 当院での診断が難しい場合は、専門医療機関をご紹介しますので、転院をお願いします。

7.診断がついた場合、当院で治療や治療継続ができる場合は見させていただきますが、顔面痛治療に使用する薬剤は、副作用の管理などが難しいものや、そもそも歯科で出すこと自体があまりふさわしくないという薬剤も多くあります。また、寛解しても後に増悪する場合などもございます。 その場合も専門医療機関をご紹介いたしますので、そちらへの受診をお願いいたします。

 

以上、ご理解とご協力お願いいたします。

 

日本歯科放射線学会 准認定医の認定を受けました。

木津川市城山台 西歯科クリニック 院長の西です

 

日本歯科放射線学会の准認定医試験を先月受けに行っていたのですが、先日准認定医の認定証が届きました。 歯科放射線に対する一定の知識と読影知識が問われます。  2~3年後には認定医の受験資格を得られるよう、引き続き学習を続けてまいります。

産業歯科医の認定を受けました

京都府木津川市城山台 西歯科クリニック 院長 西です。

 

先日の日曜日、日本歯科医師会主催の産業歯科医研修に行ってきました。

10年くらい前に、とある工場内診療所に大学から出向していたときにも、知識を深めたく研修を受けてはいたのですが、時間が相当経って記憶が薄らいでいたり、内容の更新も多く、また、当時は大学病院の勤務医のため、歯科医師会に入っておらず、産業歯科医として登録は受けられなかったのですが、今回は登録されました。

 

産業歯科医の仕事は、業務上起こりうる歯科的疾患に対しての健康診断や、その結果をもとに事業所に対し、助言や勧告を行うことが仕事で、一般的な歯科検診や歯科医療とは異なる仕事をします。ですので、事業と関係した疾患に対する専門の知識が必要となるため、こういった研修会や認定制度があります。(認定を受けないと産業歯科活動を行ってはいけないということではありませんが)

 

何か産業歯科活動で相談事がありましたら、ご相談ください。

 

歯周病による部分的骨欠損への新しい薬剤について

京都府木津川市城山台 西歯科クリニック の院長 西です。

 

 

歯周病や歯槽膿漏、進行すると歯の周りを支える骨が溶けていきます。こんなふうに

 

腫れたり、痛んだり、動いてきたり。 噛めなくなって、そして最後には抜け落ちてしまいます。

 

基本的に、失われた骨の回復はできません。上の図のように、水平的に、歯の周り全てにわたって骨が失われた場合は、現在、回復させる方法はありません。

 

ですが、部分的に、一部の骨が垂直的に失われた状態の場合は、完全とは言わないまでも、回復させられる可能性があります。

 

これまでも、歯周外科手術として、GT-R法と呼ばれる特殊な膜を粘膜の下に入れて外部からの組織の侵入を抑えて骨を回復させる方法(一部は保険適応)や、骨の回復を促す効果のある薬剤を歯周外科の際に塗布する方法(自費治療で、薬剤が大変高いです)がありました。 しかし、有効ではあるものの術式が難しかったり、効果がでにくかったりと、実際に適応しづらいものでしたが、本年2月より、歯周外科後の骨の回復を促す効果が強い薬剤の使用が、保険で使用できるようになりました。 先に挙げたこれまでの方法よりも、効果が高いと言われています。

 

保険診療にて使用する場合、歯周外科(フラップ手術)を行う際に1度のみ使用できます。

ただし、歯周外科を行うには、歯周初期治療を何度か行った後でないとできないため、適応症であるからと言ってもすぐに使用できるものではなく、ややハードルが高いものとなっています。

また、ガンの既往のある方には使用が不可もしくは慎重に使用となります。

 

全ての方、症例に使用できるわけではありませんが、ご相談いただければ使用可能かどうかなどご検討させていただきます。

 

トレーナー(T4K)、マイオブレース講習会

木津川市城山台 西歯科クリニック の院長の西です。

 

日曜日、静岡でご開業されておられる、塩田雅朗先生の講演を聴いてきました。

日本でのトレーナー、マイオブレース矯正治療の第一人者であられます。

4年ほど前にも講演を受け、また、塩田先生の医院の見学もさせていただきましたが、この数年の間にも、色々アップデートされておられました。

また、休憩時間も質問に答えていただくなど、貴重な時間でした。

とにかく、鼻呼吸、これをいかに獲得させるかが最も重要なことで、そのヒントなども少しですが直接頂くこともできました。

特に鼻呼吸になることのメリットは年齢関係ありません。

 

当院でもトレーナー、マイブレースによる小児矯正治療を行っておりますが、随時アップデートしていきます。

 

BTAテクニックⓇを用いた被せ物(クラウン)について

京都府木津川市城山台 西歯科クリニック の院長 西です。

 

本院開業前より長らく準備しておりましたが、この度BTAテクニックを用いたクラウンを施術できるようになりました。

*BTA(Biological Tissue Adaptation)テクニック とは

東京の赤坂フォーラムデンタルクリニック院長で日本歯科審美学会の理事もつとめておられる、坪田健嗣先生が考案されたテクニックで、単なるクラウンやラミネートベニアで歯の形態・色調を改善するだけでなく、歯肉のラインまでを美しくする最新の審美歯科治療です。歯・歯肉の審美性だけでなく、歯肉の再生力などを高め、歯肉退縮しにくくなる効果もあります。

術前:上顎両側の側切歯が内側に入っています。また、側切歯周囲の歯肉の腫脹も見られます。以前他院にて両側犬歯から犬歯までの6本をラミネートベニアをされたそうですが、色調は明るくなったものの形態の改善はできず、当院に相談にこられました。

術後:BTAテクニックを用いて、e.maxクラウンによる審美補綴を行いました。歯肉のラインも自然な感じとなり、また術前に見られたような歯肉の腫脹もみられません。(抜歯は行っておりません)

上記の症例は最もBTAテクニックを生かせる症例ですが、他にも、前歯部の歯肉のラインが揃っていない場合などに使用できます。クラウン(被せ物)だけでなく、ラミネートベニア(歯の表面を少し削り貼り付ける物)でも施術可能です。

また、このテクニックを応用し、歯肉縁下に達する破折や虫歯をきたした歯や、オーバーブラッシングによる歯肉退縮をきたした歯などにも使用できる場合があり、有効性を確認しています。

治療期間も通常のオールセラミックの補綴の場合とほとんど変りません。

審美歯科の学会でも注目されつつありますが、新しい技術のため、現在BTAテクニックを施術できる医院は全国でも数えるほどしかありません。当院の院長も開発者の坪田先生が主催する勉強会に参加させていただき、当院でも施術できるようになりました。

 

・前歯の歯肉のラインが揃っておらず気になる方

・内側に入っている歯の審美性を補綴的な改善で考えておられる方

・すでにクラウンをしているが、オーバーブラッシングで歯肉退縮がみられる歯

・歯肉深くまで虫歯や破折が進んでおり、なんとか保存はしたが、歯肉に悪影響がでるかもしれないと言われた、もしくは出ている歯

などでお悩みでしたら、BTAテクニックにて改善できる可能性があります。ご相談ください。

 

なお、BTAテクニックは、生体安定性の観点から使用する材料において制限がありセラミック系の補綴物しか使用できません。また、大変手間がかかるテクニックですので、通常の料金に加えてBTA加算料が必要となります。(材質により金額は異なります +1.5~3万円)

また、歯肉の形態までを整えるテクニックとしてイタリア人歯科医師である、Dr.Loiが考案したBOPTテクニックにつきましても、現在導入を検討しております。 一部の歯肉退縮などに使用し、結合組織移植術などを行わず、歯肉の回復と安定を得られる可能性があります。こちらもご相談ください。

 

西歯科クリニック 院長 西  治

 

開院1周年!

京都府木津川市城山台の西歯科クリニックの院長の西です。

2016年3月8日に開院し、本日、無事開院1年を迎えました。

ご来院くださる、患者さん、頑張ってくれているスタッフ、サポート頂いている業者さんの方々、そして、理解し助けてくれる家族のおかげと感謝しております。

ありがとうございます。

 

今日より受診していただいた方先着順に、ささやかではございますが、プレゼントをお渡ししております。

 

今後も、研鑽し、さらなる良質な歯科医療をご提供できるよう頑張って参ります。

これからも、西歯科クリニックをよろしくお願いいたします。

 

                        西歯科クリニック 院長 西   治

 

審美補綴関連のセミナーに参加してきました

木津川市城山台の西歯科クリニック 院長の西です。

日曜日、東京に審美歯科補綴関係のセミナーに参加してきました。

私も参加させていただいているBTA研究会を主催し、日本歯科審美学会理事で理事をされておられる、坪田健嗣先生、古谷彰伸先生のお誘いもあり、イタリアより来日された、Dr.Ignazio LoiのBOPTテクニックという審美歯科補綴に関するセミナーに参加してきました。

補綴物(被せ物、クラウン)における軟組織(歯肉)へのコントロールを主眼としたテクニックについての講演で、BTAテクニックと同様、これまでの補綴学の常識と言われていたこととは異なるアプローチから成功を導いたテクニックについての紹介です。単に綺麗な補綴物を入れるだけでなく、歯肉の形態も美しくということを念頭においたテクニックです。

これまで、私自身が「こうしたほうが、結果上手くいくように思う」と思ってしていたことが間違いではなかったという想いと、さらによりよい結果を得られるべくヒントを頂いてきました。

これまたBTAテクニックと同様、概念を理解した歯科技工士さんの協力が必要であり、今すぐ導入できるというわけではありませんが、応用できるところはすぐにでも取り入れて行きたいと思います。

このテクニックを応用したインプラントの講演も含め、朝9時から18時まで、濃いセミナーでした。

インプラント治療については、無事提供できる体制が整うまでは、当院ではまだ患者さんに対して提供はしないというスタンスであり、現在はインプラント治療は行っておりませんが、CTも設置しており、簡単な相談であれば応じることも可能です。

当院でのインプラント治療ご希望する声が増えましたら、導入の前倒しもしていこうかと考えております。

 

BTA研究会に参加してきました

日曜日、東京にて、坪田式BTAテクニック研究会に参加してきました。

日本で審美歯科を牽引しておられる、坪田健嗣先生(日本歯科審美学会理事)が開発された、審美補綴のテクニックの勉強会です。

(BTAテクニックについて、詳しくはこちらをご覧下さい http://www.forum-dental.com/bta/ )

 

一昨年の高松市で行われた日本歯科審美学会のシンポジウムでの坪田先生の発表を拝見し大きな感銘を受け、すぐに勉強会への参加をお願いいたしまして、以後、勉強会に加えていただいております。

従来では難しかった歯肉のラインをそろえることができるだけでなく、歯周病にも強いという画期的なテクニックです。他にもいろいろな応用テクニックも開発されていっています。

本年の日本歯科審美学会での最優秀発表をBTAテクニック関連の発表が獲得するなど、技術的な評価もされつつあります。

現在、BTAテクニックに対応した歯科技工所が関東以外にはほとんどなく、関西でも広められるよう、関係者のご協力をいただきながら進めてまいる所存です。

事前予約のお願い

こんにちは。木津川市城山台の西歯科クリニック 院長 西です。

連日、ご予約をたくさんいただき、ありがとうございます。

当院は予約制となっておりますので、前日遅くや当日などの急なご予約や、アポイントのない突然のご来院の場合、予約の患者さんの合間や空き時間などに診察をさせていただくようにしておりますが、時間や人員の都合上、全てに応えることは難しく、また診察させていただきましても、応急処置や現症と今後の方針などの説明で当日の診察を終了させていただくことになってしまうことも多くございます。可能であれば処置させていただいておりますが、やはり以前よりご予約いただいている患者さんを優先させていただかざるを得ません。 急な強い症状の時は、できるだけ早く診させていただけるよう、スタッフ各員努力しておりますが、少しでも早いご予約をいただけますよう、ご了承とご協力をいただけましたら幸いです。

また、ご都合悪くキャンセルされます時は、お早くご連絡をいただけますと、次回の振り替えも取りやすいだけでなく、当日の急な症状の患者さんをそのお時間にご来院して処置することができるようになるなど、当院としても大変助かります。

よろしくお願いいたします。